女性社長の比率、沖縄がトップ

那覇の街並み

全国の社長に占める女性社長の割合に関する2022年の調査で、沖縄県が全国トップとなった。帝国データバンクの調査では10年連続で、東京商工リサーチでは5回連続を記録した。

帝国データバンクが11月に発表した調査は、全国の約119万社が対象。沖縄の社長1万2914人のうち女性は1496人で11・6%となり、割合は徳島と並んで全国トップだ。

中小零細企業が多い沖縄では、女性の従事者が多い観光業や小売業が盛んな結果、女性社長の比率が高くなっていると見られる。

過去の統計を見ると、沖縄は最下位クラスに低迷していた。1990年の調査では、全国平均4・5%に対し、沖縄は3・0%でワースト2位の全国46位だった。ただ、それ以来、女性社長の割合は増え続け、2007年に初めて全国平均を上回ると、13年には全国トップとなり、その後も上昇傾向にある。

6月に帝国データバンク沖縄支店が公表した報告書では、「沖縄県の女性は一般的に忍耐強さに加え、パワフルさも兼ね備えているため、自身で起業、あるいは同族承継の後継者として配偶者や息女が起用されるケースが多いことも要因の一つと考えられている」と分析していた。

沖縄は女性が強い社会だと一般的に言われているが、やはりその影響があったのかと驚かされた。今年放映されたNHK連続テレビ小説「ちむどんどん」では、だらしない長男に代わってしっかり者の妹が家庭を支えるさまがステレオタイプ的に描かれていた。

参考までに、13年連続で全国最下位となったのは岐阜県で、その割合は5・8%。製造業が多い中部地方は全般的に女性経営者が少ない傾向にあるようだ。

(T)