
沖縄の11月は全国同様、暖かい日が続いた。12月4日に行われたNAHAマラソンも、通常は寒空の中で実施されるが、この日の那覇市の最高気温は26度で、ランナーの多くは蒸し暑い気候に苦戦。途中棄権する選手が続出した。
市内を歩く人は半袖姿がほとんどで、夏服を用意していなかった観光客が暑そうにしている姿が印象的だった。
いつまでも寒くならない沖縄で、冬服はいつから着るのが適切なのか。沖縄の衣替えはいつなのか、よく本土の人に聞かれる。
本州では一般的な目安として、冬から夏の衣替えが6月1日、夏から冬の衣替えが10月1日だ。これと比べると、沖縄では夏服着用の時期が前後合わせて2~3カ月程度長い。
ただ、ビジネスシーンでは明確な基準がない。沖縄県商工労働部は4月1日から11月30日までを「かりゆしウェア着用奨励期間」としている。
大手企業に着用期間を尋ねると、4月と11月は調整期間としていて、着用は従業員に任せているという。そのため、11月は公的機関や銀行などで、スーツ姿の人やかりゆしウェア姿の人が混在する光景をよく目にする。
沖縄県警は12月1日が正式な衣替えの日。この日は例年、服装点検が行われる。那覇市の県警察本部では、冬服に衣替えをした警察官が整列し、県警本部長が服装だけでなく、手錠や警棒などの装備に不備がないか確認した。3月末までの4カ月間しか冬服を着用しない。
学生の場合も、11月から冬服着用になるが、最初の2週間は調整期間として夏服も認められる。夏服になるのは5月から。ただ、新入生に限っては、1カ月だけ冬の制服を着ることを避ける意味でいきなり夏服で学校生活をスタートしている。これも沖縄ならではの風物詩だ。
(T)



