沖尚、明豊にリベンジ果たす

沖縄尚学高等学校(Wikipediaより)

来年春のセンバツ高校野球の重要な選考資料となる秋の九州地区大会がこのほど、沖縄県内で開催され、比嘉公也監督率いる沖縄尚学が9年ぶりの優勝を果たした。

九州各県持ち回りで実施されるこの大会が沖縄で開催されるのは9年ぶり。沖縄尚学の優勝もその時以来、9年ぶりという快挙だ。

センバツ出場を確実にする準々決勝は最も重要な試合と言える。相手は、甲子園常連校で川崎絢平監督率いる明豊(大分)だ。両校の実力は伯仲しており、試合は戦前の予想通り大接戦になったが、3-2でサヨナラ勝ちを収めた。

1999年のセンバツでは、直接対戦はなかったが、比嘉氏(沖縄尚学)と川崎氏(智弁和歌山)が共に選手として出場。それから20年を経て2019年秋の九州大会2回戦で監督同士としてぶつかった。沖縄尚学は9回に逆転を許し、あと一歩のところでセンバツ出場を逃した苦い経験がある。

そのわずか3年後、因縁の両校が対戦することになったが、今度はサヨナラ勝ちで沖縄尚学がリベンジを果たした形だ。

今年夏には本コラムで県内最大のライバルである興南との関係について書いたばかりだが、わずか4カ月後に明豊との関係について書くことになろうとは想像していなかった。

さて、準決勝は海星(長崎)に7-6で2試合連続となるサヨナラ勝ち。決勝も長崎勢との対決、長崎日大に8-5で逆転勝ちを収め、勝負強さを見せた。

各地区の優勝校がトーナメントで戦う明治神宮大会の初戦が19日、東京の神宮球場で行われ、沖縄尚学は東北代表の仙台育英と対戦する。神宮大会で優勝した地区には「神宮枠」が与えられることになっている。優勝して明豊のセンバツ出場をアシストすれば、これ以上のドラマはない。(T)