国際家庭の言葉の苦労 ネパールから

ある在日ネパール人の友人からネパールにいる父母に預けていた6歳の息子が、その父母と共に日本に行くという話を聞いた。

この友人は、現在、妻と6カ月の息子との3人で日本に住んでいるのだが、このコロナ禍の影響で長い間帰国できなかったこともあり、久しぶりの親子3代の再会となることで期待に胸を膨らませていた。

しかし、別の心配は、外国人家庭や国際家庭に共通して生じるさまざまな課題である。筆者の家庭も妻がフィリピン人であり、最初に妻と3人の子供が日本に帰国し、次いで、自分が2人の子供を連れてネパールから日本に帰国したことがある。

その際に乗り越えなければならない一番の課題となったのが、子供の言葉に関する課題であった。特に年長の子は、既に小学生であったものの、父親であり日本人である自身が、ほとんど不在の中で育ったため、日本語をほとんど理解できない。

日本の小学校での生活は大丈夫だろうかと少なからず心配した。結果的に文章理解能力が足りないことは拭えないが、それでも普通に友だちもでき、日本語で会話ができるようになった。

中には日本語も理解できなかったり目が少し違うことから、いじめられる外国人子女や国際家庭子女も少なからずいる。前出の在日ネパール人の6歳の子は大丈夫だろうか。幼稚園や小学校から多文化共生の取り組みをしてほしいものだ。(T)