ある日、自宅ポストに車のオイル交換が無料になるという自動車修理店のクーポンが入っていた。ちょうどオイル交換をしようと思っていたところだったので、早速、使うことにした。
「タダより高いものはない」ともいうように、これをきっかけに高い修理費を吹っ掛けられる予感もなくはなかった。実際、修理店の店舗で作業が終わるのを待っている時、男性スタッフが心配げな顔で見積書を持ってきた。
すぐにタイヤのアームを交換しなければ、走行中にタイヤが外れるかもしれないという。「このまま家に乗って帰るのは危険だ」と説き、修理を強く勧めた。
見積もりによると1100㌦以上かかる。証拠としてスマホで不良な箇所の写真を見せられたが、車の構造に詳しくない筆者にはよく分からない。
以前も、似たケースがあった。近所の修理店で1000㌦を超える修理が必要だと言われたが、別の店に見せたところ、問題ないと言われたことがあった。今回も別の店で見てもらった方が良さそうだ。筆者が「考えさせてほしい」というと、理解を示してくれたが、「気を付けろ」「長い距離は走らない方がいい」と繰り返し念を押された。
タイヤが外れないかと恐る恐る運転して、信頼できる修理店に行くと、部品の劣化が始まってはいるが、今替えなくていい。今後、必要になった場合でも、半分程度の費用で修理するという。タイヤが外れることもないと苦笑された。
やはり、今回もぼったくりだったようだ。調べたところ、客の知識不足を利用して、不必要な修理をする業者は少なくないとされている。気前の良い無料サービスは、初めから避けておく方が賢明だったと反省している。(Y)



