編集部

【上昇気流】(2023年1月日)

明治・大正の政治家、大隈重信侯は「政治趣味の涵養」の一文で「およそ政治ほど面倒なものはない」「何か功を為すことがあると、人の嫉妬心を招く。人間は嫉妬心の多いもので、ことに政治上に現れる嫉妬というものは最も甚だしい」と。洋の東西を問わないようだ。

【連載】台湾海峡は今 有事は起こるか〈5〉広がる「民間防衛」

週末になるとめっきり人通りが減る台北市内のビジネス街。その一角にあるオフィスビルの会議室に、小雨交じりの早朝から老若男女が続々と入ってきた。

【社説】安倍氏暗殺半年 揺らぐ民主主義の根幹

安倍晋三元首相が奈良市で凶弾に倒れてから半年が経過した。史上最長政権を担った元首相が、選挙の遊説中に銃撃され死亡するという民主主義の根幹を揺るがす前代未聞の事件であったにもかかわらず、その本質が忘れられつつある。

【上昇気流】(2023年1月8日)

「門松は冥土(めいど)の旅の一里塚めでたくもありめでたくもなし」(一休宗純)。あす9日は「成人の日」であるとともに「とんちの日」でもある。一休さん(1〈いっ〉と9〈きゅう〉の語呂合わせ)にちなむ。アニメにもなった頓智(とんち)話で有名な一休さんは、実在の人物で、室町時代に活躍した禅僧の一休宗純のことである。

【連載】赫き群青 いま問い直す太平洋戦史(19) ガダルカナルの死闘(中) 円滑さを欠いた陸海軍の連携

米軍の強襲に慌てた海軍は、ガダルカナル島の奪還を陸軍に諮った。だが陸軍参謀本部には、飛行場設営の話はおろか島の名さえ知らない者がほとんどだった。陸軍の認識不足の背景には、日本軍の構造的問題が横たわっていた。

【記者の視点】台湾有事と米国世論  強まる対中警戒、介入に理解

中国が台湾を軍事侵攻した場合のシナリオで、カギを握るのが米国の対応だ。トランプ前米政権時代に国務省中国政策首席顧問を務めたマイルズ・ユー氏は、3日付の本紙インタビューで、米国の台湾防衛について「戦術的曖昧さ」はあっても「戦略的曖昧さ」はないと明言した。つまり、どのような形で軍事介入するかは明確にしないが、介入すること自体に疑いの余地はない、というのだ。

【社説】台湾情勢 日本版「関係法」の制定急げ

今年も緊迫する台湾情勢が焦点となる。「台湾有事は日本有事」であり、統一を狙う中国が台湾に侵攻すれば日本の南西諸島などへの攻撃も避けられないとの見方が強い。日本は同盟国である米国と緊密に連携して台湾を支えるべきだ。

【東風西風】ヤンバン主義と共産主義

新年などで帰省すると、普段使っている標準語ではなく、忘れてしまったと思っていた方言が思わず飛び出してくる。

5000年前の森と住居再現 遺跡庭園「縄文の村」/東京都多摩市

京王・小田急多摩センター駅の近く、南東側に遺跡庭園「縄文の村」がある。散策していくとあちこちに縄文時代の竪穴住居が復元されており、大昔の時代に舞い戻ったような気分になる。

通りが「ギャラリー」に変身 富山県高岡市の「山町筋の天神様祭」

学問の神様として親しまれている菅原道真を祀(まつ)る“天神信仰”が盛んな富山県高岡市で、今月21日(土)、22日(日)、恒例の「山町筋の天神様祭」が開かれる。高岡では長男が生まれると、最初のお正月に母方の実家が初孫の無病息災や学業成就を祈念して、天神様の掛け軸や彫刻を贈る仕来りで、それは現在も脈々と受け継がれている。

注目記事