編集部

詩歌を革新した2人の評伝 客観的な目で人と業績に迫る

2019年に亡くなった日本文学研究家ドナルド・キーン氏晩年の著作、『石川啄木』が『正岡子規』に続いて新潮文庫に収められた。日本近代の詩歌を革新した2人の文学者については、既に夥(おびただ)しい評伝が書かれているが、新鮮な感動を覚えた。子規と啄木の全人像を生き生きとよみがえらせ、その文学の本質に迫っている。

【フランス美術事情】ピカソ 功罪問われる没後50周年

今年はスペインの巨匠画家パブロ・ピカソの没後50周年ということで、世界中で記念イベントが目白押しだ。仏美術誌コネサンス・デアールの調べでは、世界中の40近くの文化機関で、合計42の芸術イベントが「ピカソ年」にちなんで開催されるという。

【上昇気流】(2023年2月4日)

「私の直感では、2025年に(中国と)戦うことになると思う」――。米空軍航空機動軍団司令官のマイク・ミニハン大将は、同年までに中国が台湾に侵攻し、米中戦争が起こり得ると警告している(小紙1月29日付)。「100年遅れの帝国主義」と呼ばれる中国はいよいよ牙を剥くか。

足の長さ世界2番目の女性亡くなる モンゴルから

モンゴルの名を世界に刻んだ若い女性が、天に召された。1月21日、「世界で2番目に長い足」を持つ女性とされるモンゴル出身のボド・レンツェンホルローさんが急死したと、兄のアンフエルデネさんがSNSで公表した。英タブロイド紙が彼女を紹介した2020年7月に29歳とされていたことから、まだ30代前半の若い命。まずは冥福を祈りたい。

【社説】刑法犯増加 国民の不安を放置するな

2022年に警察が把握(認知)した刑法犯は前年比5・9%増の60万1389件で、20年ぶりに前年を上回ったことが警察庁の犯罪情勢統計(暫定値)で分かった。警察庁のアンケート調査では「日本の治安は良い」と回答した人の割合が低下した。警察は取り締まりを強化し、国民の不安を減らすべきだ。

【上昇気流】(2023年2月3日)

長崎県対馬の観音寺から韓国人窃盗団によって盗まれ韓国に持ち込まれた県指定文化財の仏像は、日本側に所有権があるとする判決を韓国の大田高裁が下した。仏像は「略奪や盗難など正常でない形で対馬に渡ったものとみられる」とし韓国側の寺の所有権を認めた一審判決を覆すものだ。

食器はプラスチック イスラエルから

イスラエルでは、お祝いなどで人が集まると、使い捨てのプラスチック製品をよく使う。初めてユダヤ人の友人から食事に招待された時には、テーブルの上に並べられた皿、コップ、ナイフ、フォーク、スプーンなどすべての食器がプラスチック製で驚いた。食事が終わると、ビニール製のテーブルクロスで食器ごと丸めてゴミに出す。貴重な水で食器を洗う必要はなく、後片付けがとても楽だ。

【社説】日本とNATO インド太平洋での連携強化を

岸田文雄首相は北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長と会談した。ロシアがウクライナへの侵略を続け、中国とロシアが連携を強める中、NATOはインド太平洋地域の民主主義国との協力強化が必要だとしている。日本はNATOとの関係を深化させるべきだ。

イスラエル軍、ジェニンで対テロ急襲 攻撃と報復の連鎖が激化

イスラエル軍による対テロ作戦が続けられているパレスチナ自治区ヨルダン川西岸のジェニンで1月26日、イスラエル軍が急襲作戦を実施し、パレスチナ人9人が死亡した。翌27日には、東エルサレムのシナゴーグ(ユダヤ教礼拝所)でパレスチナ人による銃撃があり、イスラエル人7人が死亡する事件が発生した。イスラエルとパレスチナ双方による暴力や報復が激化し緊張が高まっている。

ブラジル大統領 10日に訪米 首脳会談 ウクライナ問題で温度差も

米ホワイトハウスは1月31日、バイデン大統領が2月10日にブラジルのルラ大統領をホワイトハウスに招き、首脳会談を行うと発表した。1月1日に就任したルラ氏にとって初の訪米となる。

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