編集部

【社説】1~3月GDP 内需底固めへ賃上げ継続を

2023年1~3月期の国内総生産(GDP)速報値は、実質で前期比0・4%増、年率では1・6%増と3期ぶりのプラス成長になった。コロナ禍からの経済活動の正常化に伴い個人消費の増加が景気の持ち直しを支える一方、海外経済減速の影響から回復の力強さや持続に課題も残る。海外にマイナス要因が多く期待が持ちにくい中、賃上げの継続で内需の好循環を実現したい。

【東風西風】人々が平等だったウィーンのサロン

「ウィーンのサロンの人気の秘密の一つは、そこで音楽に親しむ人びとの間に平等が徹底されていたことであった」。『「音楽の都」ウィーンの誕生』(岩波新書)で著者ジェラルド・グローマーさんが書いている。

企画展「秋田藩の絵図-描かれた城と城下町-」

江戸時代の藩境や城下町の町割、そして明治時代以降の街並みの変遷を描いた絵図は多くの示唆に富む。

裏側から炙り出す時代の本質 本郷和人著『黒幕の日本史』

東京大学史料編纂(へんさん)所教授の本郷和人氏の新著『黒幕の日本史』(文春新書)は、タイトルこそおどろおどろしいが、日本史や歴史上の人物に新たな光を当てる好著だ。

【フランス美術事情】「マティス、1930年の転換点」展

フランスの画家の中で近現代の西洋美術に決定的影響を与えた人物は誰なのか。1人は「近代美術の父」とも呼ばれ、存在する物の形態と空間をキャンバス上で再構成したポール・セザンヌであることに異論を唱える人は少ないだろう。

【上昇気流】(2023年5月20日)

ドーン、ドーン。先週の土曜日早朝、運動会の開催を告げる打ち上げ花火が上がった。どんよりとした空模様だが、その響きは「決行」の思いが詰まっている。小さな地方都市の小学校の運動会である。

【G7広島サミット2023】広島産牡蠣でおもてなし-G7国際メディアセンター

サミット定番といえば世界中のメディアに供される豪華なビュッフェ。G7広島サミット取材拠点の「国際メディアセンター(IMC)」内の食堂では、国内外の取材陣に向けて、1日3回、ご当地料理をビュッフェ形式で味わうことができる

【持論時論】意識不明になって考えたこと―喝破道場前塾長 報四恩精舎住職 野田 大燈師に聞く

高松空港のカウンターで突然倒れ、意識不明のまま病院に運ばれた禅僧の野田大燈さん。無事に回復したが、死の危機を体験し、77歳の年齢から死後のことを考えたという。曹洞宗を開いた道元禅師は「生死(しょうじ)の中に佛あれば、生死なし」と説く。瀬戸内海を望む五色台の山上にある喝破道場のハーブティー喫茶に老師を訪ね、話を聞いた。

ビックリな日本車の値段 ネパールから

先日、日本で使っている車の自動車税の通知が届いたという知らせを受け、ふと思ったのだが、ネパールでは車が本当に高い。日本とネパールの経済格差を考えるとむしろ安くあるべきなのであるが、現実はその逆である。

香港、小中高校教員の離職急増「愛国教育」中国主導に嫌気 密告恐れ自己検閲する教師

中国の習近平指導部が主導する愛国教育が本格化する香港で、定年前に離職する公立小中高校の教師が急増している。教師が生徒から天安門事件や一国二制度について質問されて、多様な見方を紹介すれば政府に密告されて警告書が出る重苦しい雰囲気に、教育現場の最前線で働くベテラン教師たちが自己検閲に嫌気が差し、反発している。

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