上田 勇実
昭和40年(1965年)静岡県生まれ。学習院大学法学部卒。統一日報社勤務などを経て入社。2005年1月から約10年間、ソウル特派員を務め、現在、編集委員。
朝鮮半島
「尹政権退陣がイテウォン追慕」韓国左派、雑踏事故を政治利用
韓国・ソウルの梨泰院(イテウォン)で日本人2人を含む156人が死亡した雑踏事故から1週間となった先週末、全国各地で「事故の責任は尹錫悦政権にある」と主張する左派系市民団体が主催した政権退陣デモが行われた。事故の責任を強引に政権になすり付ける手法は2014年のセウォル号沈没事故後などにも見られた左派お得意の扇動。政府・与党は国民が扇動に乗せられないよう注意喚起に躍起だ。
朝鮮半島
揺れる韓国の兵役免除 BTS入隊に賛否両論 公正さか、経済効果か
韓国出身の世界的男性音楽グループ「BTS(防弾少年団)」のメンバーに対する兵役義務の問題を契機に、韓国で兵役免除の在り方が改めて問われている。免除賛成派は莫大(ばくだい)な経済効果を生み出すトップアーティストには特例を設けるべきと主張、免除反対派は国民皆兵制の下では公正さが保たれるべきだとしている。
朝鮮半島
【連載】北の核脅威と韓国核武装(下) 日米韓訓練に「親日」批判
北朝鮮がミサイル発射を繰り返していた先月下旬、日米韓3カ国は日本海で約5年ぶりとなる対潜水艦作戦の共同訓練を実施した。想定している脅威は北朝鮮の潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)。相手に発射の兆候を探知されにくく、近年、北朝鮮が力を入れてきた兵器だ。
朝鮮半島
【連載】北の核脅威と韓国核武装 (中)米韓「核シェア」急浮上
先週、国内最大手紙・朝鮮日報の1面トップに「尹政権、米国に実質的核共有を要請」という見出しが躍った。北朝鮮が7回目の核実験に踏み切った場合、米国の戦術核をシェアリング(共有)するレベルの米国による拡大抑止(核の傘)強化を、尹錫悦政権がバイデン政権に要請したことが分かったという。
朝鮮半島
【連載】北の核脅威と韓国核武装 「異次元の脅威」に直面
北朝鮮は先月から今月にかけ、米原子力空母の韓国入港を皮切りに実施された一連の米韓合同演習や日米韓共同訓練に刺激されたように各種弾道ミサイルを立て続けに発射した。この事態に韓国では核武装論がにわかに高まっている。金正恩総書記の意図は何か。尹錫悦政権は北の核脅威にどう対処するつもりなのか。緊迫度を増す韓国から報告する。
朝鮮半島
「元徴用工」の棘抜けず 韓国 岸田・尹「懇談」でも不透明
先週、国連総会出席のため訪米した岸田文雄首相と韓国の尹錫悦大統領が約30分間「懇談」したが、最大の懸案である「元徴用工」をめぐる問題の解決は依然として不透明なままだ。韓国内の被害者中心ムードが立ちはだかり、歴史認識問題に対する日本とのスタンスの違いが改めて浮き彫りになっている。
朝鮮半島
本丸攻めで疑惑解明へ 韓国検察 野党党首・李在明氏を起訴
韓国最大野党「共に民主党」の党首で、今年3月の大統領選で尹錫悦氏(現大統領)と一騎打ちを演じた李在明氏が先週、李氏が関わる数々の不正疑惑を捜査中の検察から在宅起訴された。10件以上とされる李氏の疑惑で違法や不正が立証された場合、同党への打撃は必至だ。
朝鮮半島
韓国「米重視」中国に旗幟鮮明 祝賀ムード薄き中韓国交30年
中韓両国は1992年8月24日に国交正常化してから30年の節目を迎えたが、祝賀ムードは薄い。韓国側は尹錫悦政権が米国との同盟重視を前面に打ち出し、米中覇権争いの狭間で曖昧戦術を取ってきた文在寅政権の路線と決別した形だ。北朝鮮問題をはじめ北東アジアの安全保障を考える上で、韓国が中国にどう向き合うかは周辺国の重大な関心事になっている。
朝鮮半島
台湾有事に神経尖らす韓国 米介入なら「同盟の役割」
ペロシ米下院議長の台湾訪問に反発した中国が台湾周辺海域で軍事演習を実施し、白書に「武力使用を放棄しない」と明記するなど、改めて台湾有事に関心が集まる中、韓国も有事への備えに神経を尖(とが)らせている。台湾に近い尖閣諸島の領有を脅かされている日本と異なり、韓国に安全保障への直接的影響を懸念するムードはあまりないが、台湾有事に連動した北朝鮮の動向には無関心でいられないようだ。
朝鮮半島
失政なき支持率急落-韓国・尹大統領
韓国の尹錫悦大統領が記録的な支持率低下に見舞われている。就任してまだ3カ月足らずの尹氏にこれといった大きな失政はなく、大統領周辺で見られる縁故採用や記者たちへの即興発言などが国民の不評を買った結果とみられている。内政・外交とも国政運営の舵(かじ)取りにも影響が出てきそうだ。



