森田 清策

推進派が曲解した「18年調査」 「夫婦別姓」世論調査

内閣府が3月25日公表した「選択的夫婦別姓」(別姓)制度に関する世論調査結果が波紋を広げている。制度の導入賛成の割合が28・9%と、調査を始めた1996年以降で最低になったことで、野田聖子・男女共同参画担当相をはじめ、与野党の導入推進派の政治家が「非常に分かりにくい」と調査の在り方に疑問を投げ掛けている。

「家庭応援条例」の狙い

岡山県議会は2月定例議会で、保護者が家庭教育を安心して行えるよう、社会全体で支えることを定めた「家庭教育応援条例」を可決した(4月1日施行)。同様の条例を制定したのは10県目。提案した自民党県議団で、素案の作成から成立まで中心的に関わってきた福島恭子議員に、条例の狙いなどについて聞いた。

「宗教的召命感」が「プーチンの野望」の原点に

ロシアによるウクライナ侵攻後に編集された月刊誌4月号には、当然のことだが、ウクライナ情勢関係の論考をメインに編集している。いずれも、ロシアの侵攻は、軍事と地政学的な観点から、北大西洋条約機構(NATO)の東方拡大に対するプーチンの敵意にとどまらず、冷戦後、米国が主導してきた欧州の国際秩序への挑戦という見方で大筋一致する。

戦争で起きる感情論廃し死者への葬送儀礼の重要性説く先﨑氏

テレビの時事番組は今、ウクライナ情勢に関する番組一色だ。戦後77年の間、戦死者を一人も出さずにきた日本だが、力による現状変更という暴挙に加え、プーチン大統領が核使用も辞さない姿勢をちらつかせて脅す現実を目の当たりにしたのでは、いかに地理的に遠くても他人事(ひとごと)ではない。日本周辺には、ロシアの暴挙をまねしかねない核保有国が複数ある。

誰もが「性」の当事者で、人格が問われる

自治体が同性カップルを公認する「パートナーシップ制度」導入を検討していたある自治体の首長と膝を交えて意見交換を行った時、政治家に「下半身」の話をするのは野暮かと思いながらも、次のように問い掛けたことがある。

避妊方法を小学生から 包括的性教育の推進は「左翼肝いり」

 深刻化する児童虐待、いじめ、子供の貧困などへの対応策として、政府が2023年度の設置を目指す行政組織「こども家庭庁」をめぐり、自民党内で価値観の違いが表面化している。子供政策の基本理念における保守派とリベラル派の対立だ。

新型コロナ「5類」への変更より法律運用での柔軟対応を説く専門家

 新型コロナ感染の第6波をもたらしているオミクロン株(オミ株)は感染力の高さと重症化リスクの低さが明らかになっている。このため、感染症法で位置付けられる「2類」相当を、季節性インフルエンザと同じ「5類」相当に引き下げるべきではないか、という声が高まっている。しかし、事はそう単純ではなさそうだ。

義務教育に広がる「ジェンダーレス制服」の弊害

 東京の地下鉄に乗っていたら、真向かいの席に座っていた女子高生の制服が目に留まった。ブレザーにネクタイ、下はスラックス。男女で区別しない「ジェンダーレス制服」を導入する学校が増えているが、彼女の制服がそうなのか。

「皇位」の安定継承 「女帝論」は順位を乱す

 岸田文雄首相が今月中旬、安定的な皇位継承の在り方に関する政府の有識者会議の検討結果を国会に報告し、議論の場は国会に移った。この政治の動きの中で、気になる論壇の動向がある。近年、左傾化が指摘される月刊「文藝春秋」は、新年号で「緊急特集『天皇と日本人』」と銘打った企画の中で鼎談「愛子天皇は実現するか」を、さらに2月号でもノンフィクション作家、石井妙子の論考「愛子天皇への道」を掲載。「皇位の安定継承」を名分にしながら、皇位継承順位を乱すような編集姿勢を見せている。

性的少数者の新たなカテゴリーを主題にしたNHK「恋せぬふたり」

 長年、LGBT(性的少数者)問題をウオッチし、またその支援団体が開くセミナーに足を運んでいると、周囲から「もしかしたらゲイですか」と聞かれることがある。

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