池永 達夫
アジア・オセアニア
ソロモン諸島、中国と安保協定 国交3年で米豪分断の最前線に
ソロモン諸島はこのほど、中国と安全保障協定を締結した。3年前、台湾と断交し中国と国交を結んだソロモン諸島の対中傾斜は深まるばかりだ。懸念されるのは、太平洋の西半分を自国の影響圏に置きたい中国の太平洋戦略にソロモン諸島が組み込まれることと、中国の警察顧問団による現地訓練が始まることで民主化活動家たちの弾圧が激化することだ。
メディアウォッチ
中国の「ゼロコロナ」政策、体制の本源的弱点を突いた論評はゼロ
これまで新型コロナウイルス感染対策の優等生とされてきた中国最大の経済都市・上海市で、3月28日からロックダウン(都市封鎖)が続いている。地下鉄やバスなど公共交通は運行を止め自家用車も禁止、市民2500万人の外出も原則禁止した。
中国
中国ゼロコロナ政策の失敗 揺らぐ政治体制の優位性
国際情勢を分析している米調査会社「ユーラシア・グループ」は年初、「今年の10大リスク」を発表し、世界経済最大のリスクは中国が進めるゼロコロナ政策が失敗することだと指摘した。
メディアウォッチ
ロシアの「嘘と暴力の共犯関係」を指摘した慧眼も中国には曇る東京
「暴力はそれ自体だけでは生きていけない。常に嘘(うそ)と結び付いている。嘘だけが暴力を隠すことができ、暴力だけが嘘をつき通すことを可能にする」 ソ連の反体制作家・ソルジェニーツィン氏の言葉を冒頭に据えた東京の3日付社説「週のはじめに考える 嘘と暴力の共犯関係」の一節だ。
アジア・オセアニア
ウクライナ侵略、ASEANにも影
ロシア軍によるウクライナ侵攻は、東南アジア諸国連合(ASEAN)にも多大な影響を与えている。世界のメディアがウクライナ人難民を連日、報道する中、ここでは現地に足止めされたロシア人観光客の“難民化”が起きている。
メディアウォッチ
ウクライナ侵略、情報戦報道で核心インタビューを掲載した産経
ロシア軍のウクライナ侵略は、ウクライナ軍による決死の抵抗が続く。背水の陣を敷くゼレンスキー大統領の最初の快挙は、キエフ市街地を背景にした自撮りの動画をインターネット交流サイト(SNS)に投稿したことだ。
メディアウォッチ
「核シェアリング」論議、リアリズムが欠落した朝日・東京の空理空論
ソ連崩壊後、ウクライナは米英露から説得され、すべての核兵器をロシアに渡した。
1994年の「ブダペスト覚書」には、「核兵器を放棄する代わりに、米英露3カ国がウクライナの安全を保障する」と書き込まれていた。
アジア・オセアニア
選挙の季節迎えるタイ 与党内で内紛、揺らぐ連立
タイでアヌティン副首相やサクサヤーム運輸相らプラユット政権の連立与党第2党プームジャイタイ党の閣僚7人が先月、閣議を欠席した。連立政権内の内紛は、来年の3月までに予定される総選挙を見越した政治的確執が引き起こした。
メディアウォッチ
日本人としての品位に欠ける東京の「石原慎太郎氏の差別発言」特集
石原慎太郎氏が亡くなったのは、2月1日だった。その評伝や回想録など未(いま)だ各紙の紙面をにぎわせている。「死せる孔明、生ける仲達を走らす」にも似た「死せる慎太郎、生ける記者の筆を走らす」の様相を呈している。
中国
玉虫色の対中非難決議 二股外交では信頼喪失
2月1日、衆議院で対中非難決議が採択された。これは中国のウイグル人などに対する人権侵害を非難する決議のはずだった。しかし、その内容たるや「中国」と名指しせず、「非難」の文字も消えた。さらに「人権侵害」ではなく「人権状況」という言葉を使うといった曖昧さが顕著だ。



