池永 達夫

サハリン2でロシアリスク鮮明に、一方でチャイナリスク論ぜぬ各紙

プーチン露大統領が、極東の石油・天然ガス開発事業「サハリン2」で日本企業が持つ権益の接収が可能となる大統領令に署名した。これに抗議の社説を張ったのは、読売と毎日、それに日経だ。

中国の新型空母進水、朝日・日経社説でどちらも書かない政治的思惑

6月17日、上海・長興島の江南造船所で中国で、3隻目となる新型空母の進水式が行われた。

中国外務次官・楽氏の更迭 米中首脳会談への撒き餌か

渤海湾に面した中国河北省の保養地・北戴河で7月1日から、米電気自動車(EV)大手テスラの車両の進入が2カ月以上禁止されるという。

ASEAN、ウクライナ危機で西側と距離

ウクライナ危機に関し、ロシアとの軍事的、経済的結び付きが強い東南アジア諸国連合(ASEAN)は、西側諸国が実施する制裁とは距離を置く。東アジアで懸念される台湾有事でも同じ構図が想定されることから、自由や法の支配を軸足に置いたわが国の価値観外交をASEANにどう展開できるか、課題となっている。

アジア安保会議、聞こえはいいが胡散臭い朝日社説の対話協調路線

アジア安全保障会議がシンガポールで開催された。新型コロナウイルスの感染拡大で2回にわたって中止を余儀なくされた同会議は、3年ぶりの開催だ。

極秘資料「新疆公安ファイル」をスクープするも詰めが甘い毎日

中国が2017年ごろ、新疆ウイグル自治区に強制収容所を造り、100万人以上のウイグル人に同化政策を強行してきたとされる問題で、毎日とNHKが5月下旬、目の覚めるようなスクープを飛ばした。

スリランカがデフォルト 無謀なインフラ整備のつけ

経済危機に翻弄(ほんろう)されるスリランカが1948年の独立以来、初のデフォルト(債務不履行)に陥った。採算度外視の無謀なインフラ整備で債務を膨らませてきたスリランカが当然、支払わないといけないつけではあるが、「債務の罠(わな)」による中国の〝野心の餌食〟となっている側面も見逃せない。

蔡英文総統、2期目折り返し これからの2年正念場

蔡英文・台湾総統の任期は2期8年。残る任期は2024年5月までの2年と、2期目の折り返しを迎えた。3選はない総統職だから、残す2年は選挙を気にすることなく自己の信念に従って思う存分、力を発揮できる。ただ台湾の眼前には暗雲が立ち込める。この暗く冷たい雲を払いのけ、光り輝く青空に抜け出ることができるのか正念場の2年となる。

比大統領選、中国利するだけの人権主軸で国家の主権に触れぬ朝日社説

9日投開票のフィリピン大統領選挙で、フェルディナンド・マルコス元上院議員が圧勝を果たした。かつて独裁政権を率いた故マルコス大統領の長男だ。

中国・ソロモン安保協定、日経・読売・東京が警戒も視野と深みが欠落

中国とソロモン諸島が安保協定を結んだ。協定の中身は明らかにされていないが、事前に流出した協定草案には、ソロモン諸島が中国軍の派遣や艦船の寄港を認めるなど、高度な軍事協力が盛り込まれていた。

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