【サンパウロ綾村悟】南米チリで21日、環太平洋連携協定(TPP)が発効した。
TPPは、日本やオーストラリア、チリ、メキシコなど11カ国が参加、発効は10カ国目で、発効手続きを終えていない加盟国はブルネイのみとなった。
チリはTPP交渉開始時(2010年)の原加盟4カ国の一つだが、昨年3月に就任した左派のボリッチ大統領が、加盟国との追加交渉を求めるなど批准に慎重な姿勢を示していた。
TPP参加11カ国を合わせた国内総生産(GDP)は世界全体の13%、域内人口は5億人に達する。現在、欧州連合(EU)を脱退した英国が早期加盟をめぐって各国との協議を進めている。また、台湾と中国、コスタリカなどもTPPへの加盟を求めており、同協定に注目が集まっている。
チリは、日本の主要貿易国の一つ。チリからは銅鉱やサケを輸入、日本からは自動車や機械などが輸出されている。



