25年国連気候会議 アマゾン招致を ブラジル大統領発表

11日、国連気候変動枠組み条約第30回国会議の招致を発表するブラジルのルラ大統領(左)とパラ州のバルバリョ知事(大統領の公式ツイッターより))

【サンパウロ綾村悟】ブラジルのルラ大統領は11日、2025年に開催予定の国連気候変動枠組み条約第30回締約国会議(COP30)を、アマゾン熱帯雨林に接する同国北東部パラ州の州都ベレンに招致すると発表した。

ルラ氏は「アマゾン地域にあるブラジルの都市に気候変動関連の主要会議を招致できることを期待している」とツイッターでコメントした。実現すれば、ブラジルでは初開催となる。

ブラジル北東部最大都市(人口約150万人)のベレンは、アマゾン地方の集散地として栄え、アマゾン地域と大西洋、内陸地を結ぶ港湾都市でもある。

ルラ氏は昨年11月、エジプトのシャルムエルシェイクで開催されたCOP27に出席し、アマゾン熱帯雨林の保護に取り組むことを約束するとともに、COP30を招致する意向を示していた。

世界最大のアマゾン熱帯雨林は、その6割がブラジル北部のアマゾン盆地に位置する。気候変動の抑制に欠かせない存在として知られるが、違法伐採による森林消失が深刻となっており、サバンナ化の岐路に立たされている。