
【パリ安倍雅信】中国での新型コロナウイルスの感染急拡大を受け、中国からの渡航者に対し、イタリアに続き、フランスとスペインが30日、抗原検査の陰性証明の提示を求める方針を発表した。英国も同国に向かう航空便の搭乗前に陰性証明の提示を求める措置を明らかにした。イタリアのメローニ首相が欧州連合(EU)全加盟国で同様の措置を取ることを要求していたが、現在も消極的な加盟国がある。
フランス政府は、中国からの渡航者は、搭乗前48時間以内の陰性のPCR検査結果を提示する必要があると述べた。スペインに到着した中国人はワクチン接種を受けていれば検査は必要なく、一部の中国製ワクチンの接種も認めている。
英仏保健当局は、中国側からの正確な感染情報が入手できていないことを制限措置の理由として挙げた。両国ともに医療機関は逼迫(ひっぱく)しており、警戒を強めている。スペインのダリアス保健相は「国レベルでは、空港での管理を実施し、中国からの渡航者に陰性であるか、予防接種を完了している証明を要求する」としている。
ただ、フランスもスペインも、措置がいつ発効されるか明らかにしていない。



