【パリ安倍雅信】フランスのマクロン大統領は21日、複数のメディアとのインタビューで、ウクライナの北大西洋条約機構(NATO)加盟はロシアとの対立を深めるだけであり、「可能性の高いシナリオではない」と答えた。また、欧州防衛についてNATOに代わるものを模索する従来の考えを強調した。
マクロン氏は「ウクライナのNATO参加は可能性の高いシナリオではない一方、ロシアからの攻撃にさらされているため、より強固な安全保証を双方に与える必要がある」と述べた。マクロン氏は、ウクライナ戦争を終結させる交渉の一環で、西側諸国にロシアの安全を保障するよう求めているが、ウクライナや周辺国の反発を買っている。
ウクライナのゼレンスキー大統領が訪米し、米国が欧州同盟国よりもはるかに多くの武器を供給しようとしていることについて、マクロン氏は「より強力な欧州大陸を構築するため、技術と防衛力に関してより多くの自治権を獲得する必要がある」と述べた。
さらに「同盟は依存するものではなく、選択するもの」と述べ、戦略的自律性を再建しなければならないことを強調した。



