6度目Vへお祭り騒ぎ ブラジルから

後半、先制ゴールを決め喜ぶブラジルのカゼミロ(左)=28日、ドーハ(AFP時事)

現在、サッカー王国ブラジルは、ワールドカップ(W杯)で、史上最多の6度目の優勝を果たすべく、国を挙げてお祭り騒ぎの最中だ。

かくいう筆者も、ブラジル代表がセルビア代表と対戦した1戦目は、自宅で観戦したが、2戦目の対スイス代表戦は、家族と一緒に近所のパブリックビューイングへと赴いた。

ブラジル代表への思いにあふれているブラジル人サポーターたちの中で、W杯の雰囲気を感じながら楽しむサッカー観戦は一味違うだろうと思ったからだ。

予想通り、パブリックビューイングでの観戦は、ブラジルが勝利したこともあるが、とても楽しいものだった。カナリア軍団と同じ黄色のシャツに身を包んだ人々に囲まれ、チャンスやピンチなどの場面で一喜一憂した。

試合後半に入り、ブラジル代表が貴重な1点を挙げた時には、会場内に割れんばかりの観戦と鳴り物の音が響き渡り、街中からは花火の音が聞こえてきた。ブラジルでは、代表チームが得点を入れた時には、どこからともなく花火を打ち上げる音が聞こえてくるのだ。

ブラジル代表の試合があったのは平日だが、ブラジル人の友人によると、州によっては、学校が臨時休校となることも珍しくない。驚いたことに、市や州の役所でさえ、ブラジル代表の試合時間に合わせて窓口が閉まるというのだ。

友人は、筆者の驚く顔を見ながら、「学校や仕事を休みにしないと暴動が起きるよ」と冗談を言ったが、代表チームを応援するブラジル人の熱気に触れた後では、あながち冗談ではないかもしれないと思った。(S)