マニラに「デパ地下」が登場 フィリピンから

このほどマニラ首都圏にあの三越デパートがオープンした。フィリピンには「Isetann」という伊勢丹デパートをパクった本家とはまったく関係ないショッピングモールが存在するが、今回は紛れもなく本物だ。

場所はボニファシオ・グローバル・シティ(BGC)と呼ばれる国軍基地跡の広大な土地を開発した近代的な商業地区にある。マニラ首都圏では最も安全と言う触れ込みで、各国の大使館がここに移転しているほか、日本人学校、インターナショナルスクールもここに校舎を構える。まさにお金持ちが快適に過ごすための区画である。

三越は高級ホテル「グランドハイアットマニラ」の隣に位置するなど、BGCの中でも特に高級地区に位置していて、日本ブランドを存分に生かして高所得者層に狙いを定める。フィリピンではビザの緩和などで日本旅行が人気を集めていることもあり、デパ地下も「Depachika」と現地で紹介されるなど、日本文化の浸透は意外と進んでいるのだ。

また紀伊国屋書店もテナントとして入っており、フィリピンでも人気を集める漫画を幅広く取りそろえるなど、オタク層の取り込みにも抜かりない。

まだソフトオープンでテナントは半分ほどしか埋まっていないようだが、将来的には近くに地下鉄駅が開業する予定となっており、マニラ首都圏の発展とともにフィリピン人の憩いの場として育つことを願ってやまない。(F)