
宮城県出身の漫画家・イラストレーターの山内ジョージさんが長年描き続けてきたユニークな文字絵を紹介する特別展「山内ジョージ文字絵の世界」が、仙台文学館(仙台市)で展示されている。猫やゴリラなどを描き込んだ動物文字絵や、さまざまな絵柄を組み合わせた漢字絵など約100点だ。
山内さんは昭和15年、中国・満州生まれ。宮城県で高校生活を終えた後、同35年秋から漫画家・故石ノ森章太郎のアシスタントとしてトキワ荘(東京都豊島区)に入居、同37年春まで過ごす中で、主にもともと好きだった動物を題材としたイラストレーターの道へ進んだ。
例えば、片仮名の「ゴ・リ・ラ」の字でゴリラの絵を構成したり、4匹の猫で漢字の「猫」をかたどったりしている。それらにはユーモアがあふれている。
海外の文字にも挑戦。海外版「数字一覧表」とか、「動物文字絵」によってカンボジアの女性たちの識字率向上に貢献したこともあるという。
来場者からは「文字と動物がリンクしていて、なるほどイメージしやすかった」「作品は、かわいかったりユーモラスで面白かった。作品数が思ったより多くて見応えたっぷりだった」などの感想が寄せられている。
同館では「50年近くかけて作り続けた作品です。子供から大人まで楽しんでいただけたら」と語っている。同展は12月11日まで。
(市原幸彦)



