
来日しているチベット亡命政府のペンパ・ツェリン首相は23日、都内で講演し、7月に凶弾に倒れた安倍晋三元首相について、「チベットやウイグルへの支援のみならず、世界に対して非常に大きなビジョンを掲げる政治家だった」と高く評価した上で、「日本国民の皆さんも、安倍氏が残したレガシーをぜひ継続するよう願っている」と語った。
チベット亡命政府はツェリン氏が27日に行われる安倍氏の国葬に参列することを希望したが、日本政府から断られたと報じられている。中国への配慮とみられる。
このため、ツェリン氏は21日に安倍氏の事務所を訪れ、遺影に手を合わせた。ツェリン氏は講演後の記者会見で、「写真の前でお悔やみを表すことができてとても光栄だ」と話した。
ツェリン氏と共に講演した国家基本問題研究所理事長の櫻井よしこ氏は、「日本は今、チベット、モンゴル、ウイグルの方々にできる限りの援助をしなければならない」と強調。「中国とロシアという許されざる大国の在り方をわれわれの良心で話していかなければならない」と訴えた。



