
【サンパウロ綾村悟】10月2日に第1次選挙が実施されるブラジル大統領選挙は、14日に公表された最新世論調査で、右派・自由党の現職ボルソナロ大統領(67)と左派・労働党のルラ元大統領(76)の支持率差が主要世論調査では初めて10ポイントを切ったことが明らかとなった。
クアエスト社が全国2000人の有権者を対象に今月10日~13日に行った世論調査で、首位を走るルラ氏が支持率42%、ボルソナロ氏は34%と、その差は8%となった。
大票田の一つ、リオデジャネイロ州で、ボルソナロ氏の支持率がルラ氏を上回るなど、これまでにない動きが出ている。同州はボルソナロ氏の支持層である保守的なキリスト教福音派の影響力が強いことでも知られる。
ボルソナロ氏はカトリック教徒だが、ミシェリ夫人が敬虔(けいけん)な福音派教徒で、ボルソナロ氏も同性婚やジェンダー教育、人工妊娠中絶などの社会問題で保守的な立場を取ることが多い。
こうした中、同氏は12日に出演した福音派向けのラジオ放送で、「大統領は神の意思で行っている。選挙で敗北すれば政界引退も考えている」などと発言した。
支持率3位のシロ・ゴメス元セアラ州知事は7%となっており、ルラ氏とボルソナロ氏による決選投票入りの公算が大きい。



