【上昇気流】(2022年9月8日)

猛暑

今年は7月前に猛暑となり、一時は梅雨明けが宣言されたほどだった。関東地方の梅雨入りは6月6日で平年並みだったが、梅雨明けは速報値で6月27日と発表された。その後、確定値では7月23日となった。

変な猛暑の夏だと思いつつ近所を散歩していると、公園の林の中でクヌギの大木が枯れていた。暑さと水不足で参ってしまったらしい。こうした異常気象は恒常的になりつつあり、果物の栽培にも影響している。

福島県はモモの産地として知られ、時期ごとにさまざまな品種がお目見えする。7月下旬からお盆にかけて登場した早生の「あかつき」は、温暖化の影響で今年は収穫期が例年より10日も早かったという。

ナシの産地、埼玉県では、8月から「幸水」が出荷され、現在は同県が独自に開発した「彩玉」が販売中だ。幸水は高値で取引されたそうだが、収穫数が少なかったためだという。

同県蓮田市で果樹園を営む廿浦(つづうら)敏雄さんによると「5月、6月と雨が少なく、地面は乾いたまま、やった肥料もたまったまま。高温の日が続くと日焼けして葉が焦げるのです」と。

そのため、今年の幸水は甘味が薄かったという。一方、今、出荷されている彩玉を試食させてもらうと、ブランド名に恥じない甘さとジューシーさと大きさ。2005年に登録された新品種だ。収穫期は1週間と短い。続いて「豊水」や「新高」などが登場するが、さて出来栄えはどうなのだろうか。