【サンパウロ綾村悟】世界保健機関(WHO)は3日、アルゼンチン北西部のトゥクマン州で先月中旬に原因不明の肺炎が確認され、これまでに4人が死亡した件で、「レジオネラ症の可能性が高い」との調査結果を発表した。
レジオネラ症は、1976年に米国で発見された細菌感染症で、レジオネラ属菌に感染することで劇症型の肺炎を起こす可能性がある。土壌や水環境に常在する細菌で、換気装置などを通じて集団感染を引き起こすことが分かっている。
トゥクマン州のケースでは、州都サンミゲルデトゥクマンの医療施設との関連が指摘されていた。
WHOは、これまでの検査で、肺炎と新型コロナウイルスやインフルエンザ、ハンターウイルスとの関連性はないとしている。
現地では、原因不明の肺炎ということもあり、新型コロナウイルスの新たな変異種など、新たなパンデミック(世界的流行)への懸念も広がっていた。



