本紙と政治家の関係を論じたアエラの紀藤弁護士と仲正教授の対談

全国に本紙の名浸透

「カラスが鳴かない日があっても…」と古い喩(たとえ)を出すつもりはないが、週刊誌が「旧統一教会を取り上げない週はない」状態になっている。他の話題にフォーカスした誌はないのかと探したら、週刊朝日(9月9日号)が「災害シーズンに備える」として9月1日の防災の日を意識した特集をしていた。

だがどうしても旧統一教会に触れざるを得ない。同号にも関連記事があった。「国の施設が転売され旧統一教会の手に」と、「山上容疑者の母が国葬後に記者会見か」だ。もはや何でも記事になるのである。

旧統一教会の「関連団体」の括(くく)りで“爆風”を食らっている本紙も取り上げられ、だいぶ名が知られるようになった。これまで、その筋では知られていた世界日報であるが、おかげで全国に名前が浸透したことだろう。

「その筋」とはやはりまず政界。昨日今日議員になった人でない限り「世界日報」を知らない人はいないだろう。自民党をはじめ、旧民主党、公明党などの議員が紙面に登場し、それぞれ自論を開陳していた。

次に「業界」だ。つまり同業者。特に週刊誌はよく本紙をネタ元にしていたフシがある。正直あまり部数がないから、世界日報が報じても世間が知らないことが多い。だが、旧共産圏の話題などスクープが結構出る。それを見逃さず、後追い補強取材をして誌面化する、ということが見掛けられた。

あとは「公安関係者」だ。朝鮮総連や北朝鮮関連の記事には注目していただろう。最近でも北朝鮮に拉致された「めぐみさん」に関するスクープを載せた。