3度目の熱波襲来 フランス 山火事再び発生

【パリ安倍雅信】フランスは今年3度目の熱波に襲われ、気象庁メテオ・フランスは9日時点で大西洋岸の南西部16県と南部ガール県とボクリューズ県の計18県の熱波警戒レベルを上から2番目のオレンジに指定した。先月末、山火事で最も被害を受けた西部ジロンド県では、再度大規模な山火事が発生し、すでに6000㌶が焼失した。

メテオ・フランスは「10日以降、最高気温は西部ペイドロワール地域圏とポワトゥーシャラント地域圏の広範にわたって34~37度に達し、南西部でも日中36~38度となり、局所的にピーク時には39~40度に達する」と警告した。さらに熱波は今週末まで続くとし、熱中症などへの警戒を呼び掛けている。

ジロンド県では突風によって山火事が燃え広がり、24時間以内に18軒の家屋が焼失、地元の治安当局は「これほどの山火事は経験したことがない」と指摘した。高温と突風により、鎮火は困難を極め、一部住民への避難命令も出されている。

欧州森林火災情報システム(EFFIS)の5日の発表によると、フランスでは年初からすでに4万7000㌶以上が森林火災で焼失した。7月には記録的な数の火事が全土で発生し、今月も同様な山火事が発生している。