
梅雨が近づいているのか、先日は強い雨が降った。午後に晴れ上がったので、散歩に出掛けると、道路には雨の気配は既になかった。だが、空気は蒸し蒸ししていた。
東京に住んでいると、自然が少ないということを感じる。が、杉並区近郊の細道を歩いていると武蔵野の面影があって、人家の庭や道の傍らでさまざまな植物、青白い紫陽花のつぼみが膨らんでいたり、その他の植物の花が咲いていたりする。。
所々には、畑地や緑地もある。畑には、青々とした野菜などが育っている。その野菜や花の周りを白い蝶々(ちょうちょ)が1、2匹飛んでいる。正式には匹ではなく「頭」と数えるのだが、どうも違和感がある。
この頭という数え方は英語からきているという説がある。いずれにしても、気流子が幼少時に見た蝶の乱舞から考えると少な過ぎて寂しい。
野草といえば、生命力の強いタンポポなどが思い浮かぶが、この時期はドクダミが白い花をつけて群生している。ドクダミという名前がいいのか悪いのか、きれいな花というより、青白くどこか毒を含んでいるような印象が強い。匂いも少し癖がある。
実際はドクダミは、別名を「十薬」というように、薬草として根、茎、葉とも用いられている。この時期、どこでも見掛けることが多いので、薬草というイメージとなかなか結び付かない。「人は見掛けによらない」という表現がある。人ではなく植物だが、ドクダミはその代表的な例である。



