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【社説】常任理事国拡大 平和を維持できる国連改革を

日本およびインド、ブラジル、ドイツ、アフリカの代表を国連安全保障理事会常任理事国に加える提案を英国のクレバリー外相が行ったことは、常任理事国入りを目指すわが国にとって歓迎されることだ。ロシアのウクライナ軍事侵攻になす術(すべ)もない安保理の状況は、国際平和を維持する国連の目的を形骸化しており、国連改革の国際世論を高めるべきだ。

【連載】安倍元首相 暗殺の闇 第2部 恨みと凶行の間(3)

世界平和統一家庭連合(旧統一教会)への恨みから、当初は教団のトップ襲撃を狙っていた山上徹也容疑者だったが、新型コロナウイルスの世界的蔓延(まんえん)によりその機会が閉ざされ、襲撃の標的を安倍晋三元首相へと移していく。

【上昇気流】(2022年12月16日)

文部科学省は通常学級に在籍する公立小中学生の8・8%に発達障害の可能性があるとの調査結果を発表した。10年前より2・3ポイント増加という。個別にコミュニケーション方法などを学ぶ「通級指導」を受けている児童生徒は1割に届いておらず、増加ペースに支援が追い付かない実態が明らかになった。

アマゾン熱帯雨林保護 EUが世界初の法案 森林伐採地の農産物を禁輸

欧州連合(EU)は今月初め、世界初となる森林伐採地からの農産物の輸入禁止を盛り込んだ新たな法案に合意した。法案が主なターゲットとしているのは、世界最大の熱帯雨林として知られるアマゾン熱帯雨林の違法伐採だ。ブラジル国立宇宙研究所(INPE)の報告では、1988年からこれまでの間に、日本の国土面積を超える42万平方㌔ものアマゾン熱帯雨林が消失した。ここ数年が同熱帯雨林の「サバンナ化」を避ける最後の機会だと強調する専門家もいるほどだ。

ボスニアをEU候補国へ  西バルカンで対露戦略急ぐ 首脳会談

欧州連合(EU)は15日から始まる加盟27カ国の首脳会談で、ボスニア・ヘルツェゴビナの加盟候補国入りを正式に決定する。同時に、コソボとジョージアの2カ国に「潜在的な候補国」のステータスを付与する予定だ。

日本の常任理事国入りを支持 安保理は機能不全  

英国のクレバリー外相は12日、英外務連邦開発局で外交政策のビジョンについて演説し、国連改革の一環として安全保障理事会常任理事国を拡大し、日本を加えることを支持すると表明した。また、ウクライナに侵攻した常任理事国ロシアについて「プーチン大統領は全ての国、ひいては世界中の全ての人々を保護する法律を破壊する準備ができている」と危惧し、国連強化を強調した。

【社説】防衛費財源 増税ではなく国債発行検討を

岸田文雄首相は防衛・財務の両閣僚に、防衛費を2027年度に国内総生産(GDP)比2%まで増額することを指示し、5年間の防衛費総額をこれまでの1・5倍に当たる約43兆円とする方針を示した。

【連載】安倍元首相 暗殺の闇 第2部 恨みと凶行の間(2)

現時点で取材班が確認できた山上徹也容疑者のインターネット上の投稿を見ると、自身の生い立ちや家族、政治、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)への批判など、さまざまな発言を行っていたことが分かる。重い病を患い2015年に自殺した兄に関しては、「常に母の心は兄にあった」などとコメントしている。

【韓国紙】修能試験が祝祭になる世の中を夢見て

毎年12月の本格的な入試時期に入ると、メディアは大学修学能力試験(修能=日本の大学入学共通テストに相当)の満点者を紙面に載せる伝統がある。今年も違わず現役2人、浪人1人がその光栄に浴した。

スペース物論説 正義の拳振る朝毎、大局観はあるが物足りない読売

12月の各紙社説はスペース物が目立った。日経の5日付「宇宙に人送る意義と効果示せ」では、米国の月探査「アルテミス計画」における宇宙ステーションに、日本人宇宙飛行士の滞在が決まったことを取り上げ、14日付「月ビジネス新時代へ民の挑戦を促せ」では、宇宙スタートアップ企業のアイスペース(東京)の月着陸船が米国で打ち上げられたことをテーマに、これまで米中の国家プロジェクトだった月面着陸を一民間企業が取り組んでいることにエールを送った。

【上昇気流】(2022年12月15日)

福島県の西端にあるJR只見駅で下車した。ホームと言っても、線路と広い空間があるだけ。駅舎を出ると、タクシー会社とインフォメーションセンターがあった。

次期大統領選24年に前倒し  政情不安続くペルー

南米ペルーのボルアルテ大統領は12日、2026年4月に予定されている次期大統領選挙を2年前倒しして、24年4月に実施する意向を表明した。同時に国会議員選挙も行う方針。ペルーでは、急進左派カスティジョ前大統領が国家警察に拘束され、支持者らが同氏の解放を求めて抗議デモを繰り広げるなど政情不安が続いている。大統領選挙前倒しの発表により政情安定化を図ったとみられる。

EU、国際炭素税採用 輸入製品のグリーン化で

欧州連合(EU)加盟国と欧州議会は13日、域外で生産された輸入品に炭素排出量を考慮した炭素税を課す前例のないメカニズムを採用すると発表した。EUの産業製品輸入グリーン化政策の一環で域内の環境汚染を防ぐとともに域外他地域の汚染抑止に繋(つな)がるとしている。

【連載】安倍元首相 暗殺の闇 第2部 恨みと凶行の間 (1)

「母の入信から億を超える金銭の浪費、家庭崩壊、破産…この経過と共に私の10代は過ぎ去りました.その間の経験は私の一生を歪ませ続けたと言って過言ではありません」。山上徹也容疑者(42)は安倍晋三元首相襲撃の前日、ジャーナリストの米本和広氏に宛てた手紙の中で自身の人生をこう振り返っている。

【社説】臨時国会閉幕 国難対処へ危機感が欠如

異例ずくめの臨時国会が閉幕した。岸田文雄首相の政権運営は危険運転が続き、政権の不安定感が増している。国会全体を見ても、安全保障や少子化問題など国難対処への危機感が欠如し、憲法改正に向けた建設的な論戦もなかった。

謎残る栄町居酒屋殺人事件

居酒屋が所狭しと並び、昔ながらの那覇市の賑(にぎ)わいを見せている栄町市場の一角にある居酒屋「おでん東大」の店主の女性が今年夏、殺害された。この事件で、被害者の娘の許田美香容疑者(34)と夫の盛哉容疑者(34)が6日、殺人容疑で逮捕され、県民を震撼させた。

ホテル、旅館は深刻な人手不足 10月の国内観光客は過去最多も

政府の観光支援策「全国旅行支援(全国旅行割)」の影響で沖縄観光の需要が伸び、10月の国内観光客数は過去最多を記録した。その一方で、ホテルや旅館の人手不足が深刻化。レンタカー不足にも拍車がかかっている。新型コロナウイルス感染をきっかけに、沖縄観光は量から質への転換が求められている。

【上昇気流】(2022年12月14日)

「演技を客席に届けるのではなく、それよりももう少し奥にある何かに向かって捧げたいという気持ちが若い山崎努にはあった」と山崎努氏が書いている。『「俳優」の肩ごしに』(日本経済新聞出版/近刊)という自伝的な本の中だ。若い時だけではなく、今も同じ考えなのだろう。

欧州議会副議長を逮捕、免職  カタールから金品受領か ベルギー当局

欧州議会のエバ・カイリ副議長(44)は11日、カタール政府から多額の金品を受け取り、欧州連合(EU)機関の決定に影響を与えようとしたとして、汚職容疑でベルギー当局によって逮捕、起訴された。同様の理由で欧州議会関係者4人も逮捕された。仏日刊紙ルモンド紙などが報じた。

粘り気のないオーストリア産「納豆」オーストリアから

海外に居住していてときに残念に感じることは、日本食が自由に食べられないことだ。ウィーンにも数件の高級日本レストランはあるが、いつでも、というわけにはいかない。