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信教の自由侵害 日本に懸念 国連人権理事会関連の会合 スイス

国連経済社会理事会で特殊諮問資格を持つ欧州の非政府組織「良心の自由のための団体と個人の連携(CAP―LC)」は1月31日、ジュネーブの国連欧州本部で、国連人権理事会のサイドイベントとして、日本における信教の自由侵害をテーマにしたカンファレンスを開いた。講演した人権活動家や専門家からは、安倍晋三元首相銃撃事件を機に日本政府やメディアが世界平和統一家庭連合(旧統一教会)に対する憎悪を煽(あお)り、信者の人権侵害や差別が起きている状況に強い懸念が表明された。

【連載】赫き群青 いま問い直す太平洋戦史(20)ガダルカナルの死闘(下) 戦死者2万、大半は飢餓と疫病

現地を見ず、知らず、不正確な地図だけを眺め、将棋の駒を動かす気安さで陸軍中央の幕僚は作戦指導に当たった。この悪癖が、ガダルカナルやニューギニアの悲劇を生み出した。情報も持たされず島に送り込まれた現地部隊の前には、日本人の想像を絶する深いジャングルが横たわっていた。前を進む兵士の姿さえ見失うほどの密林をやっとの思いで抜け、いざ攻撃となるや、今度は中国戦線では体験したことの無い凄(すさ)まじい火力が浴びせられた。だがこの島では、米軍との戦闘よりも、食糧不足と疫病が最大の敵となった。

大坂冬の陣 まさかの戦死 佐竹藩家老の書状/秋田県立博物館

慶長19(1614)年、大坂冬の陣で、佐竹藩(秋田県)の家老が命を落とした。その名は、渋江政光(しぶえまさみつ)、享年41歳。

詩歌を革新した2人の評伝 客観的な目で人と業績に迫る

2019年に亡くなった日本文学研究家ドナルド・キーン氏晩年の著作、『石川啄木』が『正岡子規』に続いて新潮文庫に収められた。日本近代の詩歌を革新した2人の文学者については、既に夥(おびただ)しい評伝が書かれているが、新鮮な感動を覚えた。子規と啄木の全人像を生き生きとよみがえらせ、その文学の本質に迫っている。

【フランス美術事情】ピカソ 功罪問われる没後50周年

今年はスペインの巨匠画家パブロ・ピカソの没後50周年ということで、世界中で記念イベントが目白押しだ。仏美術誌コネサンス・デアールの調べでは、世界中の40近くの文化機関で、合計42の芸術イベントが「ピカソ年」にちなんで開催されるという。

【上昇気流】(2023年2月4日)

「私の直感では、2025年に(中国と)戦うことになると思う」――。米空軍航空機動軍団司令官のマイク・ミニハン大将は、同年までに中国が台湾に侵攻し、米中戦争が起こり得ると警告している(小紙1月29日付)。「100年遅れの帝国主義」と呼ばれる中国はいよいよ牙を剥くか。

【持論時論】自分史専門出版―グッドタイム出版発行人 武津 文雄氏に聞く

人生の荒波にもまれ、両親から切り離された施設育ちの武津文雄氏(グッドタイム出版発行人)は、人一倍家族に対する憧憬が強い。基本的に活字畑の仕事を転々とするが、最後に見定めた仕事は、家族や後孫に残すことを目的とした自分史専門出版会社の立ち上げだった。

仏で犯罪が増加傾向 パリ五輪に向け治安懸念

フランス内務省が1月31日に発表した犯罪統計によると、フランスでの犯罪件数は増加傾向にあり、2024年のパリ五輪に向け治安への懸念が浮上している。

ペルー大統領選来年実施を否決

ペルー共和国議会(1院制・定員130人)は1日、ボルアルテ大統領が大統領選挙を含む総選挙を来年末に前倒しするように求めた改定案を反対多数で否決した。ペルーでは、急進左派カスティジョ前大統領の罷免と逮捕に伴う反政府デモの拡大で政情不安が続いている。

旧統一教会排除に懸念 米首都で「国際宗教自由サミット」

世界において宗教の自由を促進することを目指す国際宗教自由(IRF)サミットが1月31日から2日間、米首都ワシントンで開かれ、政府高官や政治家、宗教家、人権活動家らが参加した。

足の長さ世界2番目の女性亡くなる モンゴルから

モンゴルの名を世界に刻んだ若い女性が、天に召された。1月21日、「世界で2番目に長い足」を持つ女性とされるモンゴル出身のボド・レンツェンホルローさんが急死したと、兄のアンフエルデネさんがSNSで公表した。英タブロイド紙が彼女を紹介した2020年7月に29歳とされていたことから、まだ30代前半の若い命。まずは冥福を祈りたい。

フィリピン、収容所内で「ルフィ」暗躍 送還回避へ訴訟でっち上げか

フィリピンの入管施設に収容されている「ルフィ」を名乗る日本人容疑者が、日本国内で相次ぐ強盗事件の指示を出していたとされる問題で、在フィリピン日本国大使館がフィリピン当局に正式に強制送還を要請した。フィリピン政府は8日に控えるマルコス大統領の訪日を前に強制送還を実現する方針だが、容疑者によるでっち上げ訴訟により難航する可能性も出てきた。

【社説】刑法犯増加 国民の不安を放置するな

2022年に警察が把握(認知)した刑法犯は前年比5・9%増の60万1389件で、20年ぶりに前年を上回ったことが警察庁の犯罪情勢統計(暫定値)で分かった。警察庁のアンケート調査では「日本の治安は良い」と回答した人の割合が低下した。警察は取り締まりを強化し、国民の不安を減らすべきだ。

【上昇気流】(2023年2月3日)

長崎県対馬の観音寺から韓国人窃盗団によって盗まれ韓国に持ち込まれた県指定文化財の仏像は、日本側に所有権があるとする判決を韓国の大田高裁が下した。仏像は「略奪や盗難など正常でない形で対馬に渡ったものとみられる」とし韓国側の寺の所有権を認めた一審判決を覆すものだ。

アマチュア防疫外交を展開する韓国

中国で昨年12月7日、全面的な防疫緩和措置を施行した後、初めて迎える春節(旧正月)連休(21~27日)近くに訪れた北京首都国際空港は雰囲気が完全に変わっていた。

社長交代のトヨタ、ルノーと対等出資になる日産へエール送る各社説

国内自動車大手で大きな動きがあった。トヨタ自動車の社長交代発表と、日産のルノーとの出資「対等」の声明発表である。100年に1度とされる大変革期を迎えている自動車業界で今後を見据えた両社の対応に、社説を掲載した4紙はそれぞれに熱いエールを送った。

ブラジル大統領 10日に訪米 首脳会談 ウクライナ問題で温度差も

米ホワイトハウスは1月31日、バイデン大統領が2月10日にブラジルのルラ大統領をホワイトハウスに招き、首脳会談を行うと発表した。1月1日に就任したルラ氏にとって初の訪米となる。

食器はプラスチック イスラエルから

イスラエルでは、お祝いなどで人が集まると、使い捨てのプラスチック製品をよく使う。初めてユダヤ人の友人から食事に招待された時には、テーブルの上に並べられた皿、コップ、ナイフ、フォーク、スプーンなどすべての食器がプラスチック製で驚いた。食事が終わると、ビニール製のテーブルクロスで食器ごと丸めてゴミに出す。貴重な水で食器を洗う必要はなく、後片付けがとても楽だ。

イスラエル軍、ジェニンで対テロ急襲 攻撃と報復の連鎖が激化

イスラエル軍による対テロ作戦が続けられているパレスチナ自治区ヨルダン川西岸のジェニンで1月26日、イスラエル軍が急襲作戦を実施し、パレスチナ人9人が死亡した。翌27日には、東エルサレムのシナゴーグ(ユダヤ教礼拝所)でパレスチナ人による銃撃があり、イスラエル人7人が死亡する事件が発生した。イスラエルとパレスチナ双方による暴力や報復が激化し緊張が高まっている。

【社説】日本とNATO インド太平洋での連携強化を

岸田文雄首相は北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長と会談した。ロシアがウクライナへの侵略を続け、中国とロシアが連携を強める中、NATOはインド太平洋地域の民主主義国との協力強化が必要だとしている。日本はNATOとの関係を深化させるべきだ。