最新記事

【社説】ベラルーシに核 露は国外配備で緊張高めるな

ロシアのプーチン大統領が、同盟国ベラルーシに戦術核兵器を配備することでルカシェンコ政権と合意した。ウクライナ侵略を続ける中、国外への核配備で地域の緊張が一段と高まることが懸念される。

「パワハラ勧誘の禁止を」3月の地方議会 高浜など4市で陳情採択 共産党機関紙「赤旗」購読問題

地方自治体の庁舎内で、日本共産党議員らが優越的立場を利用して幹部職員らに同党機関紙「しんぶん赤旗」の購読を勧誘することがたびたび問題になっているが、この3月、少なくとも四つの市議会でパワハラに当たるような勧誘行為の自粛や相談窓口の庁内設置を求める陳情が採択されていたことが分かった。

【上昇気流】(2023年3月29日)

理化学研究所などの研究チームが、国産の量子コンピューターを稼働させたことを各紙大きく報道している。スーパーコンピューター(スパコン)を上回る計算能力を秘めており、期待の大きさが分かる。

イラク戦争20年で頓珍漢な社説を展開する左派紙、矛先は日本にも

イラク戦争から20年が経った。この戦争をすっかり忘れたという人もいれば、記憶にない若者もいよう。そこで事典から引くと「2003年3月20日から5月1日まで、サダム・フセイン政権が国連による大量破壊兵器の査察に非協力的だという理由から、国連安保理の明確な決議のないまま、米国が英国と強行した戦争」(現代用語辞典『知恵蔵』朝日新聞社)とある。

紳士的な野球人は素晴らしい

WBC第1ラウンド、3月11日のチェコ戦に登板した侍ジャパンの佐々木朗希投手が4回、チェコのウィリー・エスカラ選手の膝に死球を与えてしまった。当初、倒れ込んで痛みを堪(こら)えていたエスカラ選手だったが、佐々木投手が脱帽し、謝罪の姿勢を示し、一塁手の山川穂高選手も帽子を取って謝罪した。エスカラ選手も一塁に進み、ライトのライン沿いに全力疾走で「元気だよ、大丈夫だよ」とアピール。喝采を受けた。

キューバで国会議員選挙 470議席に同数が立候補

共産党一党独裁が続くカリブ海の島国キューバで26日、人民権力全国会議(国会に相当)の議員選挙が実施された。任期は5年。27日には大勢が判明するが、定数470に対して同数が立候補する事前選考方式が採用されており、実質的な信任投票となる。

ごみ山積みでも強気のパリ フランスから

今、パリを観光で訪れる人々は、町中に山積みされたごみの山と悪臭に遭遇する。政府の年金改革への反対派がごみ収集を不可能にしているからだ。この状況はフランス全土に広がる。これで、テニスの全仏オープン、カンヌ映画祭、自転車のロードレース、ツール・ド・フランスと続く国際イベントは大丈夫なのか。9月にはラグビーのワールドカップ、来年夏にはパリ五輪が開催される。

フランシスコ教皇、在位10年 バチカン改革、成果いまだ見えず

ローマ・カトリック教会最高指導者フランシスコ教皇(86)は13日、在位10年を迎えた。聖職者の未成年者への性的虐待問題の多発、バチカン銀行の不正問題など多くの不祥事を抱え、教会への信頼感は大きく揺れている。教皇は教会の刷新に乗り出してきたが、教会内の保守派の抵抗に遭遇し、改革の成果はまだ見えないようだ。

【社説】文化庁京都に 省庁移転もっと大胆に進めよ

文化庁が京都市に移転し、業務を開始した。中央省庁がほぼ全面的に地方に移転するのは初めてだ。東京一極集中の是正が第一の目的だが、その必要性はより高まっている。政府は省庁移転計画を再立案し、もっと大胆に進めるべきだ。

卒業生の研修成果の集大成 石川県立輪島漆芸技術研修所で作品展

金沢市の石川県政記念しいのき迎賓館で、石川県立輪島漆芸技術研修所(輪島市)の卒業生による作品展が開かれた。同研修所は重要無形文化財保持者(人間国宝)の技術伝承者を養成する施設で、各作品は研修成果の集大成でもある。会場の1階ギャラリーAには各卒業生の洗練された力作が並び、来館者を魅了した。

新しい芸術領域の創造へ溢れる個性 秋田公立美術大学が卒業・修了展 

今年の春に秋田公立美術大学(霜鳥秋則学長、秋田市)と大学院を卒業・修了する学生たちの作品を集めた卒業・修了展がこのほど、秋田県立美術館や秋田市文化創造館など5会場で5日間にわたり開かれ、幅広い年代層が訪れた。

【上昇気流】(2023年3月28日)

大相撲春場所は、モンゴル出身の関脇霧馬山が小結大栄翔との優勝決定戦を制し初の賜杯を手にした。横綱・大関不在のやや締まらない場所となったが、優勝を争った両力士ほか若手の活躍は大きな世代交代を予感させる。

ブラジル大統領 公式訪中を延期

ブラジル政府は25日、ルラ大統領が中国への公式訪問を健康問題のために延期すると発表した。すでに中国側に伝えており、新たな日程が組まれる予定だという。

ホンジュラス 台湾と断交  国交樹立の中国 強まるの外交攻勢

中米ホンジュラス政府は25日、台湾との断交を発表した。同国外務省は25日、中国政府が主張する「一つの中国」政策に同意する形で「ホンジュラス政府は中国政府が唯一の中国と認める」との談話を発表した。台湾と外交関係を持つ国は、これで13カ国となった。

【社説】中国の邦人拘束 繰り返される人権侵害許すな

中国・北京で今月、50代の日本人男性が「中国の国内法に違反した」として当局に拘束されたことが分かった。スパイ行為など国家安全関連の容疑とみられるが、中国側は十分な説明を行っていないという。外国人を拘束してその理由を公表しないのは、民主主義国では考えられないことだ。日本政府は中国に強く抗議し、男性の早期解放実現に全力を挙げなければならない。

中東の地政学的「ゲームチェンジャー」と成り得るサウジ・イラン合意

サウジアラビアとイランが国交の回復で合意したことが話題を呼んでいる。それだけでも事件だが、仲介したのが中国だったことが、世界を驚かせた。交渉は水面下で進められ、米国憎しの中国としては、してやったりというところだろう。

【上昇気流】(2023年3月27日)

今夏予定される東京電力福島第1原発で生じた処理水の海洋放出。ところが中国、ロシアは、直近の首脳会談の共同声明で「深刻な懸念」と牽制(けんせい)した。

少子化の原因について日本の“線”型家族の弊を論じる山口真由氏

2022年の出生数が初めて80万人を下回り、公的機関公表の推計より10年ほど早いペースで少子化が進行中だ。SPA!3月14日号で、山口真由・信州大学特任教授は英米の家族と比較考察し、少子化の原因を探っている。題して「出産はノリと勢い?/子育ての責任が重すぎる/日本が少子化になる必然」。

BRICS銀総裁にブラジル元大統領 国家不正会計で罷免のルセフ氏

中国やブラジル、ロシアなど新興5カ国が創設した「新開発銀行(通称BRICS銀行)」の新総裁に24日、ブラジルのルセフ元大統領が選出された。ルセフ氏は、大統領在任中だった2016年に政府会計の不正操作に関与したとして罷免されており、ブラジル国内からは同氏の選出に対して批判の声も上がっている。

米軍、シリアで報復空爆 イラン製無人機攻撃で米国人死亡

米国防総省は23日、シリア北東部の有志連合の基地に対するイラン製無人機による攻撃で、米国の請負業者1人が死亡、米兵ら6人が負傷したと発表した。この攻撃を受け、米軍は同日、報復としてシリア東部にあるイラン革命防衛隊の関連施設を空爆した。イスラエルのメディア「i24ニュース」が24日、報じた。