最新記事

イランの核保有「全力阻止」 米・イスラエル首脳が共同宣言

中東を歴訪しているバイデン米大統領は14日、最初の訪問国であるイスラエルでラピド首相と会談し、イランによる核兵器保有を決して認めず、阻止のためにあらゆる力を行使する用意があるなどとする共同宣言に署名した。

苦境の政権運営 伊仏独英4カ国首脳 エネルギー高騰などで

イタリアのドラギ首相は14日、マッタレッラ大統領に辞意を表明したが、同大統領はドラギ氏の辞任を認めず、議会で収拾を図るよう求めた。辞任理由は、中道左派の第2与党・五つ星運動が同日、上院での政府提出の経済支援対策の法案の採決を棄権したからだった。イタリアは他の欧州諸国同様、エネルギー価格高騰による国民生活の困窮に対して早急に手を打つ必要に迫られている。

伊藤博文から二・二六事件まで

韓国で「大統領は最もリスクの高い職業」と言われるが、その理由は退任後、穏やかな余生を送った人が少ないからである。初代の李(イ)承晩(スンマン)大統領から文(ムン)在寅(ジェイン)大統領まで19代12人の退任後を見ると、亡命が1人、暗殺1人、有罪判決5人、自死1人、親族の逮捕・訴追が2人だ。

対北融和を優先し証拠隠滅も

韓国では政権が代わると「旧悪を暴く」ように前政権の行いが俎上(そじょう)に載せられる。文(ムン)在寅(ジェイン)政権もその例外ではない。2019年11月に発生した「北朝鮮漁民強制送還事件」が現在、新政権によって検証されようとしている。

【東風西風】「若者の街」だった銀座

東京・神田の名画座、神保町シアターで「映画で銀ぶら――銀幕の銀座」と銘打って、銀座を舞台にした映画の特集をやった。戦後間もなくの白黒映画から始まりほとんどが昭和の作品だ。 成瀬巳喜男監督「銀座化粧」(1951年、田中絹代主演)、同じく成瀬の「女が階段を上る時」(60年、高峰秀子)、大岡昇平の小説を川島雄三が監督した「花影」(61年、池内淳子)などを観(み)たが、どれも面白かった。主演女優それぞれの魅力がよく引き出された映画だった。

あきた水と緑の森林祭 秋田県能代市

環境美化や森林への関心を高めようと第12回「あきた水と緑の森林祭」が、秋田県能代市二ツ井町の「道の駅ふたつい」でこのほど開かれた。同時に第33回「秋田杉の里 二ツ井まつり」が2日間にわたり実施され、地元秋田杉を使った木工品の展示即売や鍋敷き作りの木工体験が行われた。

アヴァンガルド勃興 近代日本の前衛写真

日本近代写真史の中で短い期間、花火のように広がり、戦争の闇に消えていったのが「前衛写真」。戦時中にオリジナル・プリントや史料が焼失したため長く検証されてこなかったが、その研究が進んで、全体像が知られるようになった。

渤海沿岸文明の櫛目文土器 新石器時代の文化様相示す

東アジアの新石器時代の代表的な文化様相を示す遺物の一つが櫛目文(くしめもん)土器だ。東夷(とうい)族による渤海(ぼっかい)沿岸文明の指標的な土器であり、朝鮮半島全域をはじめとして遼東半島、満州地域、遼西地域などで発見される。

【上昇気流】(2022年7月16日)

福島県のほぼ中央に位置する本宮市は「福島のへそのまち」を名乗る。その玄関口、JR本宮駅は昨年末、リニューアルした。ガラス張りのモダンな橋上駅舎の渡り廊下には駅ピアノもある。そこに行けば安倍晋三元首相に会うことができる。

釈尊から親鸞へ、日本仏教の成立

約2500年前、インドで釈尊(しゃくそん)が起こした仏教は中国、朝鮮を経て日本に伝わり、独特の展開をしながら日本人の心性を形成してきた。コロナ禍で死を意識し、生き方を振り返る機会が増えたからか仏教書が多く出版されている。信者数が最も多い浄土真宗の教えと釈尊の教えを比較しながら、浄土真宗本願寺派(西本願寺)の瑞田信弘住職に、日本仏教の特徴を聞いた。

イラン核問題などを協議 米大統領、初の中東歴訪

イスラエル訪問中のバイデン米大統領は14日、エルサレムでラピド首相と首脳会談を行い、安全保障協力の強化や核開発を進めるイランへの対応などについて話し合った。バイデン氏は就任後初となる中東歴訪をイスラエルからスタートさせた。

【社説】スリランカ 危機招いた対中債務の「わな」

経済危機に直面しているスリランカで混乱が広がっている。スリランカ政府はゴタバヤ・ラジャパクサ大統領の国外脱出を受け非常事態を宣言した。これ以上の混乱に陥らせないための国際支援が求められる。

初の日本留学から120年 ネパールから

日本に留学経験のあるネパール人の友人とばったり会い、少しお茶でもということになり話をしていたのだが、途中から日本についての話題となり意外な事実を知った。ネパールが初めて留学生として送った国は日本で、8人が日本で学んだということであった。

香港、愛国教育で共産党の正統性浸透

1日に中国返還25周年を迎えた香港では、記念式典で習近平中国国家主席が「中央による全面的な統治権を堅持し、愛国者による香港統治を実現しなければならない」と述べ、中国共産党の指導による優位性を前提に一国二制度を長期にわたって変えない方針が明確化した。とくに愛国教育は「公民科」教育で中国本土への修学旅行が積極的に推進され、中国共産党の正統性を浸透させる実地見学を重視している。

【上昇気流】(2022年7月15日)

11月に十三代目市川團十郎を襲名する市川海老蔵さんが主役・団七九郎兵衛を演じる「夏祭浪花鑑(なつまつりなにわかがみ)」を東京・銀座の歌舞伎座で観(み)た。元禄11(1698)年冬に大坂長町裏で起きた殺人事件を基にした芝居だ。

【社説】安倍氏警護 徹底検証し悲劇の再発防げ

政界の重鎮である元首相をなぜ守れなかったのか――。安倍晋三元首想が銃撃され死亡した事件で、警察庁は警護に問題があったとして、庁内に検証チームを設け、要人警護の在り方を抜本的に見直すことを決めた。徹底検証して悲劇の再発を防がねばならない。

続いてほしい日本の安全神話 ブラジルから

「最近の日本はいったいどうなっているのだ」。久しぶりに会った日系人の知人から、安倍元首相を襲った凶行に驚きと悲しみが混ざったような声を掛けられた。

バイデン米政権 中国の迂回輸出疑惑を不問に

バイデン米政権が、中国メーカーによる関税回避が疑われる東南アジア諸国からの太陽光関連製品の輸入に対して、2年間にわたって新たな関税を課さないことを決めたことが波紋を呼んでいる。中国企業による太陽光関連製品をめぐっては強制労働の問題が指摘されるほか、中国依存を深めることへの懸念が広がっている。

【韓国紙】安倍氏亡き後の韓日関係はどこへ

安倍晋三元首相の突然の死で韓日関係にも赤信号が灯(とも)った。参院選後、強制徴用問題の解決などを議論して韓日関係改善に拍車がかかるものと展望されたが、日本国内の混乱で韓日関係の優先順位が下がる可能性が高いためだ。

サハリン2でロシアリスク鮮明に、一方でチャイナリスク論ぜぬ各紙

プーチン露大統領が、極東の石油・天然ガス開発事業「サハリン2」で日本企業が持つ権益の接収が可能となる大統領令に署名した。これに抗議の社説を張ったのは、読売と毎日、それに日経だ。